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伝説の「ビットスタイル」

その当時の異常なまでの盛り上がりを物語る、今では伝説となってしまったエピソードがある。それは、二〇〇〇年二月二日、六本木のディスコ「ヴェルファーレ」で開かれた最後のビットスタイルだ。二〇〇〇人を超える若手起業家で埋め尽くされた、地下三階のダンスフロア。すし詰め状態の店内は熱気で溢れかえっていた。参加者の中には、マネックス証券社長の松本大、オン・ザ・エッヂ(現在のライブドア)の堀江貴文、ティー・エヌ・エー社長の南場智子など、業界著名人の顔もかなり混じっている。しかし、会場で最も注目を集めたのは、スイスのダボス会議(毎年スイスの高級避暑地であるダボスで開かれる、「世界経済フォーラム」の年次総会)から、三〇〇〇万円かけて自家用ジェット機をチャーターして駆けつけたソフトバンクの孫正義だった。ネット企業の教祖と化していた孫正義の一言一句に、若手起業家たちは聞き惚れていた。ネットバブルに振り回された第一次ネット企業ブームは、こうしてまさに絶頂期を迎えようとしていた。

インターネットで切り拓いていく

多様な大量な情報の検索はどうするのかという課題がでてきます。企業についてと、学生についてとの検索が対称に提供されるべきです。いま学生のあいだでも企業のあいだでもいくつかの実験的なことが行われているので、いずれ近い将来、この検索の仕組みができてくるでしょう。しかし、それがつくり上げられるまでのあいだでも、インターネットで、これまでのような雇用情報がそのまま電子的に提供されるだけでも、大きな貢献になると思います。自分の故郷に近い会社で働きたいとか、このような仕事がしたいというところからスタートして、いろいろな情報をたぐっていくうちに、従来ならまったくアクセスすることがありえなかったような会社を見つける可能性が出てきます。従来、雇用とくに大学の新卒採用は、企業側が用意したお仕着せの雇用のルートに従って学生が応募するという、きわめて一方的な方法をとっていたのですが、本来人間と雇用の関係は、もっと対称な関係であるべきで、インターネットはその最初の部分を切り拓いていくために大きな力を発揮しはじめているように感じます。

インターネット関連のいくつもの事業が混融した事業体

広告会社には、代理業という「スペースブローカー」としての機能のほか、マーケティング、コンサルティング、運用管理、他分野への進出など、業容を拡大、もしくは業態を転換しようという動きが見られる。たとえば、業界最大手の広告会社として知られるサイバーエージェントは、代理業の売り上げが半分程度を占めるのは当然であるのだが、直近の決算報告(2008年9月期第1四半期)から読み解くと、その実態は、ブログ(アメーバブログ)を含めたメディア事業、投資会社、eコマースなど、インターネット関連のいくつもの事業が混融した事業体であることが理解される。とりわけアメーバブログは同社の主要な事業として位置づけられており、こうなると、サイバーエージェントを広告会社の範疇に収めていいものかどうかということになってくる。


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